不妊治療2

当院不妊治療2

当院の施術は強い術のため、以前は不妊治療はたいへん慎重に、いわばおそるおそるやっていました。
排卵日あたりまではいいとしても、受精卵着床後もパワーをかけ続けると、せっかく着床した受精卵が流されてしまう可能性があると考えていたのです。
それで、妊娠したと感じられる状況になったときには、ピタリと施術は中止することにしていました。
しかし、そのやり方では月経黄体がとぎれた状態で放置することになってしまって、流産の率が高くなるため、手を放すのがいつも不安でした。月経黄体は2週間くらいしか分泌しないわけですから。
たとえば、以前は喜びにひたるうちに、せっかく起きた痛いほどの乳房の張りなどがスーッと消えて、遅れていた生理がまたはじまってしまったというようなお話を聞かされることも多かったわけです。月経黄体から妊娠黄体にバトンタッチする前のごく早期の流産の形です。

現在はこのようなやり方はしておりません。妊娠したと感じられる場合には、ご希望に応じて逆に手厚く施術をくり返しています。そして、はっきりお腹が大きくなってきた後も、パワーを送り続けるようにしています。

黄体ホルモンというのは

受精卵が着床しやすいような環境をつくって妊娠を促し、妊娠後はその状態を継続させるはたらきをします。長らく不妊の状態が続いているという人は、 他にも何らかの要件が加わっているのかもしれませんが、生来この黄体ホルモンの量が少ないのだと考えるのが自然でしょう。
当院の施術ではどういう場合でも、常に患者さんの身体を正常でより健康な状態にフルアップしようとしますから、身体に黄体ホルモンの不足といった状態があれば、ごく当たり前に黄体にその力を作用させ、黄体ホルモンをたくさん分泌するようはたらきかけることになります。
排卵時も受精卵着床期も、そしてさらには妊娠黄体期でも、手厚い施術をくり返すことによって、妊娠の状態をしっかり維持して、出産にまで至らしめることが多くなってきました。

進化、目覚め

当院不妊治療のやり方のこうした進化は、あるひとりの患者さんの出産がきっかけで起きました。
その方は、当院で受診なさる前から、お腹に原因不明の持続する痛みがありました。ほんとうは、不妊治療より先に、その変な痛みをとってもらいたいとのことで受診された方なのです。
施術したものの、その痛みはしびれに変化しただけで取りきれず、間歇的にずっと続いていました。
ひんぱんに施術を続けるうち、やがて乳房がひどく張ってきて痛い痛いと言うようになり、生理も止まってしまいました。
いつもの不妊治療ならそこらあたりで施術を中止するところでしたが、お腹の痛みがまだ取れないから継続してほしい、今回流産しても痛みがなくなったらあらためて不妊治療を受けたいとのことで、流産覚悟で継続したわけです。
あとで考えると、このお腹の痛みは大腸あたりの憩室炎だったかもしれません。

赤ちゃんのほうはスクスク

と育ったようで、お腹の大きさが目立ってきましたが、流産をおそれてビクビクしながらも、私はご希望に応えてまだ施術を続けていました。
そしてやがて驚いたことに、わたしの心配とは裏腹に、この方とうとう出産まで至ってしまったのでした。
思いがけず赤ちゃんをゲットした彼女の喜びはたいへんなものだったようで、「ありがとうございました」が何度も書かれたメールが送られてきました。
しかも、あれほど痛いとお腹をおさえていたのに、その喜びにかき消されたように、その痛みもどこかへ飛んでいってしまったようでした。

・・・
この一件以降、私は施術による流産というものを恐れなくなりました。
もちろんお腹の赤ちゃんを圧迫しないように穏やかなパワーのかけ方しかしませんが・・

このひとの次に不妊治療を受けた方も出産まで至っており、日本国の人口増に向かって視界は良好です。



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