乳腺炎など、乳房の異変

初産後の授乳期によく起きる乳腺炎は、ほとんどはじめて経験なので、みなさん乳ガンじゃないかとご心配なさるようです。
でも、病気というほどでもない、たんなるおっぱいのつまりですので、通常は1回の施術ですっきりなおります。でも放置してると熱が出て寝こんでしまったり、赤ちゃんにかまれたアトから化膿するケースもあるそうですから、おはやめにいらしてください。
当院での治療では患部に物理的な圧力をかけたりはしませんので、つまった乳腺を傷めることはまったくありません。その点はご安心ください。

  → 不妊治療後、はじめての授乳

乳頭からの分泌物がある場合や、血が出る場合などは尋常の乳腺炎とはちがいますので、これも気づいたらおはやめにいらしてください。また、乳管内乳頭腫などでも、1~2回というわけにはいきませんが、やはりなおります。もうとれたかなと思って安心してるとまだ根っこがのこっていたりして、けっこうしぶといことはしぶといんですけど、ほうっておくと乳ガンを誘発することもあるそうですから、これも確実になおしておいたほうがよろしいです。

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両方の乳房全体にころころと多数のしこりがあった方。
数年前、胸にしこりがあるのをみつけ、お医者で細胞診を受けましたが、良性の腫瘍とのことでした。三大治療は受けたくない思いがあり、また病院では「きれいになくなりますよ」とすすめられて、凍結手術を受けたそうです。
ところがその結果、逆に周囲にしこりがふえ、大きくなってしまったとのこと。以来お医者にたいする不信感から、病院へは行っていません。
最近になって出産、授乳しているうちに、そのしこりがふえて左右の乳房に大きくひろがっていることに気がつきましたが、やはり病院へは行く気になれず、当院をおたずねになりました。

診てみると、たしかに乳房が両方ともデコボコして、けっこう大きなかたまりもいくつかありました。
ただ、複数のしこりは一様のものではなく、たんなる乳腺炎が大きくなってしまったかのようなものや、米粒のように硬くコツンコツンと指に触れるもの、あるいは悪性の腫瘍のようにゴリゴリといびつに増殖したかのようなものなどが混在しており、いかにもやっかいな症状を呈していました。

さいしょはすべていっぺんに消そうと、思いきりリキんでやったのですが、ちっともうまくいかなかったので、時間がかかってもしかたないとあきらめ、ひとつひとつ個別にパワーをかけていったところ、案外たやすくとけていきました。
そして結局、数回の施術ですべてなくなってしまいました。
たあいもなくとけていったようすから、どうもガンではなかったようです。といってたんなる乳腺炎ともちがうものであり、また脂肪腫のようなものでもさらさらなく・・・、さいごまで正確な病名はわからずじまいでした。

「おっぱいがぺっちゃんこになっちゃった!」
乳房の豊かなふくらみの下にぶくぶくゴロゴロとふくらんでいたものがすべて消えると、たしかに患者さんがさびしそうな顔をしたくなるほどの大きさになってしまいましたが、
「だけど、さいしょのときにくらべると、ただぽっちゃりして、いかにも赤ちゃんが吸いつきやすい、いいおっぱいになったんじゃないですか」
とはげましてあげると、心配のタネがなくなった安心感から、ニコニコ帰ってゆかれました。

あれ以来いらっしゃってないので、もうなおったものと思います。


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