なぜ仙骨を直すのか
ウィキペディアによれば、仙骨は5つの骨がくっついたものとなっていますが、私の見たところ、12個の骨の合体骨のようです。
私にとってその個数など、どうでもいいことですが・・

一見、この骨は合体して固定したひとつの骨のように見えます。
しかし、私は、自分の手の中で、日々この骨が動いて変形するのを感じています。

仙骨整復術をかけますと、まるでそこに別の生き物がいるように、ゴリゴリ、デコボコと波打つように動く場合が多いのです。そうまで極端でなくとも、ムズリムズリと細動します。
かすかにふるえているように感じられることもありますし、動きを感じない場合ももちろんあります。

開眼したてのころ、びっくりして、患者さんによく聞いてみたものでしたが、それを自身で感じた人は誰もいませんでした。むろん目で見ることはできませんし、たとえ見えたとしても、ほんのちょっとした動きが、私の手には大きく感じ取れるというだけのことなのでしょう・・

・・・・・・・・

表紙のページに、「人体のカナメである仙骨」と書きましたが、この一節に、私の考えが凝縮されています。

慧眼の整体師、療術師の多くは、骨格の歪みを根本から直すには、まず仙骨を直すべきと考えています。それはそれで正解なのでしょうが、私はそれだけでは、仙骨についての説明は不十分と考えています。
仙骨は骨格のゆがみのみならず、さまざまな疾患や精神的苦痛など、人間にとって不愉快なものをすべて凝縮しているところと考えます。

赤ちゃんのとき、仙骨は正しい位置にあり正しい形をしているはずですが、人がそれぞれ生活していくうちに、それぞれの物理的、精神的クセによって、しだいにゆがみ、ねじれ、ひどいときには位置ずれを起こすのでしょう。
むろんそのゆがみや位置ずれはほんの微細なもので、現時点ではレントゲンはもちろんMRIなどでも検知は不可能でしょう。

この歪みがなぜ引き起こされるのかといえば、それが仙骨に与えられた役割だからとしか言いようはありませんが、仙骨は、身体の各部位の異常を凝縮し反映する鏡のようなものだということがいえましょう。
いや、鏡というにとどまらず、身体の各部位と明確に連動する、集中コントロールボックスともいうべきものでしょう。

・・・・・・・・・・・

たとえば、ある人が肩を痛めたとします。すると、それは仙骨に伝達され、仙骨のごく一部がゆがみます。
肩の痛みはやがてとれますが、仙骨のゆがみの根本的修正はそれにくらべて非常にゆっくりです。そこへ再び肩を痛めるというようなことが起こると、仙骨のほうでは最初のゆがみが修正されないうちに新たなゆがみが起きるため、最初より複雑で大きなゆがみとなります。
内臓の疾患なども同様に仙骨に反映されます。精神的苦痛もまたしかり。

つまり、ひとつのストレスがかかると、仙骨はそれなりにゆがみますが、それが癒える前に次の別のストレスを受けることで、仙骨は順次複雑にゆがんでいくというわけです。


たとえば、それらが嵩じて不眠に陥った人がいたとしましょう。

不眠とは、生体物理的に言えば、就寝時間になっても松果体からメラトニンが分泌されなくなった状態のことですから、通常医学ではメラトニンを投与すれば(経口で効果があるそうです)いいと考えるのがふつうでしょう。あるいは、頭から押さえつけるように、睡眠薬とか鎮静剤などを処方するのでしょうか・・

当院においては、この場合、まず仙骨を修正します。そして、自律神経の整復術を行って、よぶんに緊張している頭部周辺の筋の緩開を行います。それはいずれ、メラトニンの正常な分泌を促すことになります。

ストレスはまた、頭痛を引き起こすこともあります。自律神経が乱れ、仙骨がゆがみ、それにつれて硬膜(脳から脊髄までをすっぽりと包む一枚の大きな膜。その先端は仙骨に結合しています)のどこかの側が引っぱられ、脳が圧迫を受けるからです。通常の医学では、頭痛薬を処方するでしょう。
あるいはストレスが自律神経の失調といった形で表出することもあります。

通常医学で何を処方するかは知りませんが、化学的薬剤の投与は、それ自体人体にとっては大いなるストレスとなります。当院では、薬剤のかわりに、いずれも仙骨の修正と自律神経、および全身整復術を行うわけです。

・・・・・・・・

では、たとえば、仙骨を直さずに不調の部位だけを直した場合ですが、これはほんのちょっとした負荷がかかるだけで、容易に症状がぶり返してしまうことになります。なぜなら、各部位の異常は仙骨に反映して仙骨を歪ませますが、仙骨の歪みもまた各部位へと逆伝播し、異常を助長するからです。
これが重要なところです。

そういう意味で、仙骨を修正することは、自律神経のみならず、身体全体の整復と同じことであって、各患部をより完治に近づけ、症状をぶり返させない、きわめつけの根源療法なのです。


ガン治しの基本


HOME