クエン酸

クエン酸サイクル

細胞の活動に、クエン酸サイクルというものがあります。
これはつまり、エネルギーのもとであるブドウ糖がミトコンドリアの中に取りこまれると、クエン酸が次々と8種類ばかりの酸(コハク酸だのリンゴ酸etc.)に変化しながら、その過程でブドウ糖からエネルギーを取り出す仕掛けのことですが、その変化の果て、9種類めに、再びクエン酸になります。
消耗して少なくなってますが、確かにクエン酸は再生されるので、また次の9変化を起こすことができます。
これがクエン酸サイクルです。消耗した分は補充してやればいいのです。

乳酸の海で生きるガン

いっぽう、ガンは、たくさんの乳酸をつくります。
ブドウ糖を分解するとき、酸素をたっぷり使って高分解させるのが健康細胞の、つまりクエン酸サイクルのやり方なのです(36のエネルギーが取り出せます)が、ガンはわざとのように酸素を使わずに、大量のブドウ糖を低分解させ(2のエネルギーしか取り出せません)ます。
増殖を優先させれば、ほんとは高分解させたほうが効率がいいはずですが、ガンはあえて低分解=不完全燃焼をねらっているかのようです。
その低分解=不完全燃焼の燃えカスが乳酸です。

ガンの周囲を囲うように、その大量の乳酸がたまり、そのあたり一帯が酸性になると、ミトコンドリアは弱って、その中のクエン酸サイクルが停滞、停止します。どうやらそれがガンのねらいのようです。ミトコンドリアのクエン酸サイクルが停止した細胞は自然に老化して死ぬことができなくなり、不死身になります。そして大きなガン塊へと成長していくことになるわけです。

しかし逆に、そうした逆境下でも、がん細胞内でミトコンドリアが正常に働くようにしてあげると、ガン細胞も老化し死ぬことができるようになり、増殖や転移がおさえられるといったことになります。
ガンがつくったたくさんの乳酸は、クエン酸サイクルで分解されると、水と炭酸ガスになって消えていきます。

クエン酸サイクルは、回転にともなって活性酸素を出すので、それが集積することによって細胞は死んでいくわけで、それが本来の健康な姿です。ミトコンドリアはそういうふうにして自然で順調な細胞の死、すなわち総体的にいえば細胞の代謝という、重要な役割をになってますが、クエン酸サイクルが停滞、停止しますと、その細胞(つまりガン細胞)は死ななくなってしまうというわけです。

おまけに、周囲を酸化させて健常細胞の中身(DNAやたんぱく質など)まで傷つけガン化させてしまいますから、ガンは元気に増大、増殖、スクスクと成長します。
そして増大すると、ますます多くの乳酸を吐き出し、周囲を酸化、さらに増大するという、おぞましい雪だるま式のガン成長サイクルが稼動していくことになります。

こうしたガンと対決し、打ち勝つには、逆に考えればかんたんにおわかりいただけるように、身体中のミトコンドリアで、強固なクエン酸サイクルを確立し、ぐるぐるグルグルできるだけ激しく廻してあげればいいのです。
アベノミクスにおいては、輪転機をグルグル廻してたくさんのお札を刷り、日本を元気にするのだそうですが、みなさんはクエン酸サイクルをグルグル廻して身体を元気にしてください。

ガン細胞の中のミトコンドリア内でクエン酸サイクルが激しく廻りだしますと、他の健常細胞のミトコンドリア同様、活性酸素を蓄積し、その結果、放っておいても順次死んでいってくれるようになります。
またガンは周辺環境がアルカリ性(phでいうと7.4くらいを境にして、それ以上)になると、活動が弱り休眠状態にもなります。

クエン酸を摂る

クエン酸は腸内分泌した重曹と混ぜられて、クエン酸ソーダというアルカリに変わりますので、これを大量吸収すれば、酸性方向に傾いた招病体液そのものを、健康な弱アルカリ性に変えることができます。
なので、基本的にクエン酸を摂ると、諸病を防ぐことにつながります。

もちろん、クエン酸だけではクエン酸サイクルは廻りません。ビタミンB1をはじめとするB群やビタミンCの他、亜鉛・マグネシウム・セレン・鉄・マンガン・クロムなどのミネラル、さらにリジン・システインといったアミノ酸などなどが必要です。
まあしかし、それはごはんのとき、幅広くおかずを食べなきゃ摂れませんので、一応頭にとどめておいてもらうとして、このページの主役、クエン酸をどうやって摂るかという話をしますが、それは大変かんたんで、酢を飲めばいいのです。

こんなこと言うと、すぐに「どのくらい飲んだらいいですか」などと、日本人はすぐそ~ゆ~チマチマしたことを訊くのでウンザリしちゃいますが、ご自分の身体の許容範囲で、できるだけたくさんお飲みになればよろしいのです。人により違います。
特にガンをお持ちの方は、ガブ飲みするくらいの勢いで飲んでもいいのではないかと思います。
飲みすぎればお腹をこわすでしょうから、それを経験することで、こわさない範囲でのMAX量というものがわかってくるでしょう。

ガンの発する乳酸が勝つか、あなたの飲むクエン酸が勝つかの勝負です。

薄めればたくさん飲めますけど、やっぱりお腹こわします。でもハチミツを入れるとけっこう大丈夫。
飲んでいくうち身体が酢に慣れてしまうと、それなりにたくさん飲めるようにもなります。
また、1日1回という摂り方よりも、何度かに分けて飲めばたくさん飲めます。

私は、りんご酢にハチミツをたっぷり入れ、そこに玉ねぎのスライスを漬けこんでおき、毎晩ごはんのおカズのひとつとして、そいつを食べたり、ごくごく飲んだりしてます。摂ろうと思えばもっと摂れますけど、ガンじゃないので、その1回だけです。

そういうのがイヤというわからず屋の方は、薬局で粉のクエン酸を買ってきて、水でとき、そのマズイやつを飲めばいいでしょう。続かなくても私は知りません。
ただ、クエン酸といっしょに重曹も買ってきて、混ぜて水にとき、体外でクエン酸ソーダをつくって飲んでも同じですので、その手を使ってもいいわけです。
その適切な配合量は知りませんので、ご自分で実験して、自主的に決めていってください。

また、かんきつ類が庭先や自家畑などでかんたんに手に入るようなら、なにもわざわざそうしたマズイものを購う必要はありません。そのかんきつ類にかぶりつくなり、汁を絞って飲めばその方がずっといいです。
純粋なクエン酸からはクエン酸しか摂れませんが、醸造酢やかんきつ類からは、それ以外のさまざまな希少有用成分が摂れます。クエン酸サイクルを廻すのに必要な、その他の成分も・・

ただ、注意点としては、酢やクエン酸、かんきつ類果汁などは、歯をむしばみます。
摂取したあとは、よい子になったフリでもして、よく歯をみがきましょう。


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