肉食とガンの関係

肉食の消化器官へのストレス

最近、食生活が欧米化(肉の多食)していることが消化器系ガンの増加の原因ではないかと、よく言われています。
そして、その際、肉の中のナントカいう成分が悪いのだという学者もいるようです。
まあ、確かにその成分が最終的な引き金にはなったのかもしれませんが、私はこの問題をもっと大きく、おおざっぱに捉えております。それはつまり、消化器官へのストレスの有無という捉え方です。

結論から言うなら、各個体の消化器官では、その属する動物種本来の食のあり方と違うものを多食することで、ストレスが発生するのではないかということです。
人間は、本来ライオンなどとは違って、肉専食の動物ではありません。それにもかかわらず、肉を多食することで消化器官に多大なストレスを発生させているのではないでしょうか。
ことに、腸の長い日本人は人種的にも草食系ととらえるべきで、肉の多食は狩猟民族に属する欧米人たちよりもっと大きなストレスになっていることでしょう。
まあこういったことは私のような門外漢がああだこうだと推測したところでなんの足しにもなりませんのでもうやめときますが・・

食べるなということではありません。食べたいときにはあるていど食べたほうがいいとは思います。食べたいものを無理して食べないというのも心的ストレスになり、それもまた心配ですから。
また、肉をこれだけ食べたら野菜もこれだけ食べねばと、自分を規制するのも、やはりストレスになります。
できるだけ自然の欲求に従ったほうがストレスはたまりません。

ではいったいどうすればいいのか・・。
それについて、ただひとつだけ申し上げておきましょう。
それは思いこみを避けることです。つまり、「自分は肉大好き人間で、他のものは食べられない人間なんだ」という思いこみをです。
こういう思いこみによって、惰性で同じものばかり食べ続けることが、消化器への大きなストレスになってくるはずです。

自分自身の嗜好の変化に敏感になっておくことです。ものを口にするたびに、自分の腹の声を聞いてみることです。
ある日急に食べたくなったものがあったとしたら、迷わず食べたほうがいい。そしてうまいと感じたら飽きがくるまでしばらくは、多食ではなく常食したほうがいいと思います。


かたよった考えによる肉の多食

メタボを気にするあまり、やせなきゃとそればかり考えて、炭水化物を極端にひかえた結果、お腹がすくので、かわりに肉ばかり食べているという方がいらっしゃいますが、これはよくない結果をまねくでしょう。

以前には、前立腺の異常をうったえて来られた方で、
「最近の健康診断で、PSA(前立腺のマーカー)の値がハネ上がっちゃいまして・・。前立腺のサイズも基準よりずっと大きくなってるといわれました。ここ半年ほど肉ばかり食べてるんですけど、それと何か関係あるんですかね?」
という方もいらっしゃいました。
『ガンを予防するためには肉を食べろ』とネットかどこかに書いてあったとのことで、そのすすめにしたがってそういう食生活にしたそうです。

しかし、そうした食生活の急激な変化が悪しきPSA値をまねいたのはあきらかなように思えましたので、腫れた前立腺を癒す施術をしたのち、以前の食生活にもどすようアドバイスしました。
前立腺の肥大やガンはだいたい男性ホルモンの量が過剰になることによって起きるのだろうと思ってます。肉は多量のホルモン、あるいはホルモンの前駆物質をふくんでいて、中高年の前立腺にとっては危険物といっていいでしょう。

案のじょう、肉の偏食をやめ3週間ほどたってから再度PSAの検査をしてもらったところ、PSAもサイズもすっかり基準値にもどったとのメールがとどきました。

だいぶ前には、前立腺ガンの治療にかよっていらっしゃる方で、焼肉大好きというひとがいました。やはり上記の方にしたとおなじように、それヤバいでしょうとくり返しアドバイスしておりましたが、すでに骨にまで転移しているにもかかわらず、私のアドバイスには耳を貸すことなく、「ガンに勝つには体力だ、焼肉喰って体力つけなきゃ」とばかり、二日に一回は食べに行っていたようです。
この方、週に一度もこちらに通えなかったという事情もあったかもしれませんが、やがて悪化して骨の痛みがひどくなり、放射線をうってもらうとのことで、当院には来られなくなってしまいました。


ガンにたいする食養生については ガン治しの基本 のページに書いてありますが、できるだけ人間によって飼育、栽培されていない、野生に近い魚介類、青果などをおすすめしています。
また、前立腺のガンの原因などについては ガンの発生と増殖の要因 のページにくわしく記述してあります。


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